経営で一番大切なことは? nowhere column vol.14

松下政経塾出身の大先輩が塾主に直接尋ねた実話。

「経営で一番大切なことは何ですか?」

車椅子から震える声を絞り出し、付き添いの助手に囁く。

「掃除やね~」

掃除は奥深い修行、仕事と同等だと捉えていたのだろう。

「掃除ひとつできないような人間だったら、何もできない」

経営の神様と称される松下幸之助が残した貴重なお言葉。

この金言に触れるたびに連想するメッセージがある。
外資コンサル時代の社長の遺言とも呼べる教え。

『クライアント先でお借りしている部屋を出る時には、
必ず来たときより綺麗にして退室しなさい!』

いまもこの教えを実践しており、もはや生活習慣として定着。
どの場所も借り物だと見立てれば、掃除するのは自然の振舞い。

朝起きれば家族が快適に過ごせるように掃除
出社退社時はデスク周りを整理・整頓・清掃
外食店で飲食後はテーブル周りを綺麗にする

ご縁のある人々の気分を害さず、人様に迷惑をかけることもない。
『立つ鳥跡を濁さず』お世話になった人と居場所への敬意の現れ。

利用した館内や道端でゴミが落ちていれば拾い、
忘れ物を発見すれば管理事務所にサッと届ける。
そんな善行が当たり前の日本で我を静かに顧みる。

『人の行いにはその人の心が表れている』
我が心に真のゆとりと善なる思いはあるのか?

大掃除と称したモノの断捨離に手を伸ばす前に
我が心にスポットライトを当ててみる。

いつの時代も邪念・雑念・私利私欲にまみれた世知辛い世の中。
我が心をクリーンアップして、新年を清々しく迎えたいものだ。