真の対話のない社会

世の中は偏見に満ちている。

個々人の価値観や主義主張が異なり
物事に対する評価軸が多種多様ゆえに
真の対話が成り立たず賛否両論となる。

ランチタイムに隣に着席した中年男女
さりげない会話が遠慮なく店内に響き渡る。

「できる社員とダメ社員の指導法があって
研修で学んでるけど実践ではちょっとね~」

「幾ら期限内のアウトプットを求めても出さず
やってる感だけのファイティングポーズ!」

「迷惑千万、使えなくて終わってるあの部下を
辞めさせたくてもクビにはできないでしょ?」

「お話しにならないから誰も関わろうとしない
ぶら下がり社員はどの組織にもいるけどね…」

近年日本中で繰り返される巷(チマタ)の話
日本の生産性と幸福度の低さを物語っている。

祭りで言えば神輿を担いだ振りだけしていて
肩と手は全てを見越してタッチしているだけ。

当人の業務態度や素行不良は論ずるに値せず
マネジャーは役割が果たせないまま課題放置。

経営者や人事が身を乗り出し解決すべき事も
愚痴・不平不満で紛らし諦めの壁に阻まれる。

マネジメントはコントロールするのではなく
個のキャリアをプロデュースする時代!

何とも響きの良いフレーズには賛同できるが、
前提として健全なる組織の環境整備が必須条件。

問題が生じる組織に潜んでいる要因は何か?
組織という一つの社会は個で構成されている。

個と個が繋がり、支え合い目的達成する有機体!
人と人とが織り成す粘着力は『信頼関係』

この人間同士の個の繋がりが希薄になれば
言うべき事も言えず、見て見ぬふりでやり過ごす。

問題を直視しない個の特性が大多数になると
腐ったミカンは感染して組織体力を奪ってゆく。

『信頼関係』を築くための自助努力をしているか?
我が身を省みて、いまからここから自戒してみる。
人と人との繋がり、改めてご縁に感謝の念を抱く…

さて、真の対話とは何ぞや?