足るを知るの本質 nowhere column vol.21

四年に一度の世界の祭典オリンピック2024
国境を越え念願のメダル獲得に歓喜する勝者
あと一歩、一ミリ、一秒足らずに去り行く敗者

空前絶後の世界記録更新、努力の結晶が報われる瞬間
スクリーン越しに応援する者も現地で熱狂する観客も
アスリートに寄せる思いはひとつ…悲喜こもごもだ

惜しい、悔しい、歯がゆい、情けない、やり切れない
何とも云えぬ虚無感に包まれ、溢れる涙が止まらない
真剣勝負で挑んだ選手にしか分からない感情だろう

人は自分や他者のマイナス面や欠点に目を向けがち
合理的に弱点を補強し完璧を目指す習性を持つ生き物
ビジネスでも個のパフォーマンスが常に求められている

いまここで意識を何処に向ければ良いのか?

先進技術で物質的に満たされた情報過多の現代社会
多様性に富んだ世の中では心のストレスがあまりにも多い
されど自虐的に思い詰めすぎ、心の置き所を見失うなかれ

『足るを知る』プラスの恩恵に意識を向けてみよう!
すると不思議と細胞レベルで生きる喜びが湧き起こる
明日への希望や活力が漲り、人に優しく笑顔になれる

借り物である我が身に70兆個もの細胞が宿っている
何十年もの年月を一瞬たりとも休まず機能し続けている
病気や事故、戦争や災難が起こる世界で生き長らえている

例えば、腰が痛い、目がつらい、足がだるくて重い
「病は気から」と云うが…身体の部位に意識を仕向けると
神経質な執着がその痛みを増幅させてより一層苦しくなる

いまここで生かされていることに感謝しよう!

いまここで自分にしかない強みや長所を見つめてみる
プラス思考モードこそが個の幸せを感得する源泉となる
足りているモノを実感できる心のゆとりは人生を豊かにする

自分にしか与えられていない資質・特性・天命を知る
金銀銅のメダル獲得の有無が個の人生を決める訳ではない
一生懸命フェアプレーで限界に立ち向かう姿はいつも美しい